ビンディングペダルSPDとSPD-SLの違いは?どっちが使いやすい?

ロードバイクを始めるとき、または最初は不安でフラットペダルにしたけど慣れてきたのでビンディングペダル・シューズを使いたいが、何が良いのかわからない。そんな方に種類や形状の違いを説明します。

目次

そもそもビンディングとは?

ビンディングとはペダルとシューズを固定させて足が自転車から離れないようにする固定器具の事です。

スキーやスノボの板と足を固定するのと同じですね。固定させることで引き足を使えるようになり、より速く走ることができます。

ビンディングには専用のペダルとシューズ、シューズに取り付けるクリートという3つの部品構成になっています。

クリートはペダルのメーカーごとに違う形状になっているため、同一メーカーのものしか取り付けできません。(一部互換性あり)

ビンディングのメリット

  • 引き足が使える
  • 踏み外すことがない
  • 踏み位置がずれないのでパワー伝達効率が良い
  • ビンディングシューズの剛性が高く、パワー伝達効率が良い

ビンディングのデメリット

  • 着地には足をペダルから外す動作が必要
  • 外せなかった場合、転倒する
  • 自転車から降りて歩行する場合、歩きにくい
  • 歩く場合、クリート保護のためにクリートカバーが必要(メーカーによってはクリートに付属しているものも)

引き足とは?

ビンディングのメリットの代名詞として引き足が使えることとよく言われますが引き足とはどういった行為でしょうか?

本当に引き上げるわけではない

引き足という言葉から初心者は足を引く=踏む足の反対側の足を引き上げようとします。

某自転車漫画でも押す力と引く力で2倍のパワーが出せると言っていますがこれは間違いです。(これが本当ならシューズの上部も硬い素材で剛性を上げなければいけませんが、そんなシューズは過去にも一度も販売されていません)

人の足は体重の約3割にあたります。片足だけでも体重の15%になる為、60キロの人であれば片足で9キロの重さになります。

普段、気にして走ることはありませんが右足でペダルを踏み込んだ時、左足はただの重りです。9キロの重りがペダルが回るのを阻止しているのです。

左足をペダルから離してあげるだけで9キロの足を持ち上げる動作ではなく、自転車が進む動作にパワーが使えることになります。

引いてパワーを増やすのではなく、抜重(重さを抜く)でパワーロスをなくすという事になります。

理論的にはビンディングでなくても引き足は使えますが、踏み外す危険があるのでビンディング以外では難しい動作になります。

ビンディングはロードバイク用とマウンテンバイク用の2種類

ロードバイク用(SPD-SL)とマウンテンバイク用(SPD)であればロードバイクにはSPD-SL一択でしょ!というわけではありません。

ロードレースに出る為ならもちろんそうですが、ロードバイクでもマウンテンバイク用(SPD)を使用するメリットが十分あるので違いを知って自分に合った方を使ってください。

ロードバイク用(SPD-SL)のメリット

  • シューズの剛性が高く、パワー効率が良い
  • クリートの面積が広くパワーが逃げにくい

マウンテンバイク用(SPD)のメリット

  • クリートが嵌めやすい
  • 歩きやすい

サイクリングならSPDもあり!

サイクリングやポタリングなど、早く走ることを目的とせず、散策や観光を目的とした走り方をするなら歩きやすいSPDが便利です。

最近のおしゃれなカフェは床が木材の場合も多いですがSPDであれば床を傷つけにくいので安心して入店できます。

ビンディングはシマノだけじゃない

SPD-SLやSPDというのはシマノのペダルの名称ですが、シマノ以外にも多くのメーカーがあります。

ビンディングペダルメーカー

  • SHIMANO(シマノ)
  • LOOK(ルック)
  • TIME(タイム)
  • Wahoo SPEEDPLAY(ワフー スピードプレイ)
  • MKS(三ヶ島)
  • Magped(マグペド)

レースに使うなら

ツールドフランスなどで昨今使われているペダルはシマノかLOOKの2択です。

昔はTIMEやSPEEDPLAYも見かけましたが現在では使っているチームはいません。どちらかにしておけば間違いないでしょう。

膝に不安があるなら

ビンディングだと膝に痛みが出やすい人はTIMEかSPEEDPLAYがおすすめです。フローティングや調整幅が広いのでひざに痛みがある方や初心者にもおすすめです。

ロード用でも歩きやすいものが良いなら

SPDほどではなくても比較的歩きやすいペダルが良いという人にはMagpedかSPEEDPLAYがおすすめ。

Magpedはクリートが他に比べて薄く、歩く際に違和感が少ないです。SPEEDPLAYはクリートカバーが標準装備なのでクリートカバーを持ち歩く必要がありません。

輪行するなら

MKS(三ヶ島)には輪行する時に工具無しでペダルが外せるEzy Superiorというものがあります。工具を使わずにペダルが外せるのは輪行する時にすごく便利です。

MKSのビンディングは着脱の際もシマノペダルの約半分の力で外せるようになっているので女性の方にもおすすめです。

ビンディングはちょっと不安という人には

ビンディングは使ってみたいけど、とっさに足が外せるか不安だという方にはMagpedがおすすめです。

Magpedは他のメーカーのようにクリートをペダルが固定するのではなく、マグネットの磁力でシューズとペダルをくっつけます。マグネットの強さも種類があり、女性からパワーのある男性でも問題なく使えます。

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